事実の力 実在する力 

心の苦しみから抜け出してわたしを生きる    Taro

3章 唯一無二のわたしを生きる4

4信念

 

本心

世界はわたしに反応します。そのことを体験として知れば、わたしの意識は外側ではなく、自分に向かいます。わたしは自分の持っている価値観、広い意味での信念の世界を生きています。わたしは信念を通して世界と接しています。信念はわたしと世界との間にあるフィルターのようなものです。そのフィルターがたとえわたし以外の誰かにとって素晴らしいものであっても、たとえ常識的なものであっても、わたしに調和しないものであれば、わたしにもたらされる世界はわたしに調和しない世界になります。

わたしたちは自分に調和しない固定観念や思い込み、言い換えれば悪い意味での信念を無自覚に持っていたりします。自分の本心はよほど自分と向き合わない限りは分かりにくいものです。わたしたちが日常的に自覚しているのは心の表層です。心の深層である本心を自覚するのは容易いことではありません。それはわたしたちの意識には上りにくい、自覚を越えた深層意識だからです。

わたしには誰かの持ち物が羨ましく見えます。例えば収入、休日、家、恋人、友人、伴侶、家族です。羨ましく思っているのは自覚しているわたしです。それはわたしが心の表層で思っていることです。いざ手に入るチャンスが訪れた時に一瞬躊躇するわたしがそこにいます。それはなぜでしょう?あれほど欲しがっていたはずのわたしです。本心のわたしは誰かの持ち物や一般的なもの、誰かの理想像。それらを欲しがってはいませんでした。わたしはその時になるまで自分の本心に気づくことができません。自分の本心というのはそれほど分かりにくいものです。それでも本心を自覚することは不可能ではありません。自分と向き合い、心の奥深くに入って行けば知ることができます。

 

気づきの力 腑に落ちる

無自覚に持ち続けていた固定観念や思い込み、言い換えれば悪い意味での信念に対する気づきは、わたしと世界との間にあるフィルターを変えます。「腑に落ちる、得心する」。その頭で理解するだけではない、本心からの気づきには現実を変える力があります。持っていた固定観念や思い込みを新たなものに取り換えようとする必要はありません。気づきそのものが固定観念を固定観念でなくしてしまいます。気づきそのものが思い込みを思い込みでなくしてしまいます。気づいた瞬間からわたしの世界は変わります。後戻りをすることはありません。

自分の本心と向き合うこと、無自覚に持ち続けていた固定観念や思い込みに気づくことは最も創造的なことです。本心で持ち続けていた信念が変わることで現実世界は変わります。

 

自分に調和した世界を生きる

わたしたちは「唯一無二の存在である、多様である」という事実を見ませんでした。「みんなが同じである」という事実ではないものを見て来ました。それを社会の礎にして来ました。こういう言葉を耳にします。「これからは個性の時代。個性を大切に」。まだ前提にあるのは「みんなは同じ」という考えです。「個の存在である」という事実を自覚できていません。「個」に「性」をつけることで事実はぼやけてしまいます。他人の価値観、他人の信念がわたしに調和する訳がありません。わたしたちは自分に調和した信念を持たなければ、唯一無二のわたしたちを生きることはできません。わたしがありのままの心で生きることができれば、わたしの信念もまたわたしに調和したものになって行きます。わたしは自分に調和した信念の世界を生きるようになります。