事実の力 実在する力

わたしの体験があなたにも当てはまるなら

もうひとりのわたし 

ある日、世界がわたしに近づいて来た

わたしに一度きりの景色を見せてくれた

 

目の前にわたしがいる

そのわたしはいつものようにもがいている

側にもうひとりのわたしが立っている

もがいているわたしをじっと見ている

何かのタイミングを計っている

わたしの魂の成長を見ている

もがいているわたしはいつものわたし

わたしは独りではなかった

世界はもうひとつ存在していた

その世界は現実世界と重なっていた

もうひとりのわたしはそこにいた

 

振り返れば、理屈で説明できないことがあった

導きのような

抗いようのない人生の濁流

何をしてもうまく行かず

ただ流されるだけ流されて、辿り着いた場所

奇跡的に回避した危機的な状況

気のせい?と思える、不思議な出来事

彼はわたしに痕跡を残していた

 

今、分かった

わたしは彼の人生を生きていた

母のような愛情と底知れない忍耐力で

彼はわたしを導いて来た

生まれた頃から、幼少の頃、少年期、青年期、大人になってからも

片時もわたしから離れず、わたしの魂の成長を見つめて来た

そしてついに、最初で最後?の姿をわたしに見せてくれた

わたしには分身とも呼べる、双子の兄弟がいた

 

この肉の眼には映らない

この鈍い感覚では知り得ない

全てを知っているような、分かり切ったような

傲慢なわたしの頭には全くなかった

片手落ちだった

世界はもうひとつあった

わたしはもうひとりいた

わたしは孤独ではなかった

 

かつての聖者たちの言葉

どこの誰だか分からない人のお話

あれは喩えではなく、事実だった

つまり、わたしは魂の成長のために生きていた

人生の流れを信じるとは

もうひとりのわたしに委ねること

 

もう彼は現れないだろう

それでも、わたしは姿のない彼と生きていく

魂の成長のために

ありのままのわたしを表現するために

この地球が創造の地となるように